「PTAなんて絶対イヤ」な保護者にこそ薦めたい高校PTA
小中学校のPTAで、アナログな作業や終わりの見えない会議、過剰に密な人間関係 に疲れ果て、「もう二度と役員なんてやらない」と心に決めている、そんな方は多い のかも知れません。
しかし、その「食わず嫌い」で高校のPTAまで避けてしまう のは、もったいない事です。
正直に言えば、もったいない、どころか「気の毒」ですらあると思っているのです。
多くの学校がそうであるように、私が会長になっている高校でも年度 初めの委員選定は難航します。そもそも保護者会に参加している保護者がクラスの半数以下、いや1/4だったこともあります。
「学校が遠いから、わざわざ行けない 」
「仕事が忙しくて、そんな時間はない」
「親の介護があって、家庭のことで精一杯 だ」
「下の子の世話があるから無理」
いろんな理由を挙げて役員・委員を回避したい人が大勢います。
実際、事前アンケートの結果はほとんどがそうです。
当ブログに掲げている通り、私は「できる人が できることを できる時に」という考えですから、そうしたやりたくない人を責める気は一切ありません。
ただ、そのまま距離を置き続けるのは、食わず嫌いでもったいない、、、いや本当に「損」だと思っています(参考:「PTA本部役員、やってよかった」と言ってほしいので頑張ってる)。
なぜなら、高校のPTAはそのような悩みのほとんどをはじめから織り込み済みで設計されているからです。
実は高校のPTAは、あなたのイメージを覆すほ ど「合理的」で「実用性」に満ちた場所なのです。
だから、「誰も立候補しないので渋々引き受けた、、、」はずなのに、居心地良過ぎて翌年も、という人がちょいちょいいるわけです(無論、会長の指揮の影響も少なくないと思いますが)。
物理的距離と多忙な事情を織り込んだ効率的な高校PTAの運営設計
通学距離の遠さが生み出す劇的な時間効率化とオンライン会議の徹底
学校までの物理的距離が貴重な保護者の時間を防壁として守る理由
小中学校と決定的に違うのは、学校までの距離です。
地方だと状況が変わるでしょうが、都内だと、地元の公立小中学校であれば徒歩 5分~10分で集まれるのが普通でしょう(ちなみに昔の私は片道徒歩1時間の小学校でした)。
他方、公立小中学校と違い、気軽に集まれる環境ではないため、高校には「ちょっと集まろう」という文化が そもそもありません。
実際、私の場合だと、小学校までは歩いて3分、走れば1分もかかりませんが、子供の通う都立高校までは電車を複数乗り継ぎ、片道1時間半~2時間もかかります。
いくらPTA会長だからとはいえ、ちょっと打ち合わせ、、、のために行ける訳がありません。
「わざわざ電車に乗って集まるのは非効率」という共通認 識があるため、会議は極力LINE上、もしくはオンラインZOOMで完結させることが基本路線。
そもそも、高校ともなると授業参観があるわけでもないので、保護者が関わるようなイベントは入学 式・卒業式・文化祭と、数えるほどしかなく、学校に行く拘束時間は徹底的に排除されて います。
物理的な距離が、あなたの貴重な時間を守る「防壁」になっているのです。
「学校が遠いから無理」と思っていたあなたにこそ、実は高校PTAは最もフィットしているかもしれません。
フルタイム勤務や介護事情を前提とした柔軟な高校PTA参加体制
全員参加圧力のない「できる範囲で参加」が根付く合理的な運営設計
高校になると、子供に手がかからなくなることもあり、フルタイムで働くお母さんもグッと増えてきます。
それ以外にも、親の介護を抱える保護者、きょ うだいの世話をしながら時間をやりくりしている保護者など、みんながそれぞれ「事情持ち」です。
だからこそ、「来られる人が来られる時に、できる範囲でやる」 という空気が自然に根付いています。小中学校のように「全員参加」「皆勤が美徳」 という圧力は、ここにはありません。
欠席しやすく、オンラインで参加しやすく、役割の負担も比較的軽い。「自分には無理」と思っていた条件が、案外クリアされてい ることに気づくはずです。
情報断絶状態の保護者を救え PTAは重要な情報収集ルート
高校生男子の情報封鎖を突破するPTA活動の唯一性と安心材料
子供が話さない学校行事や進路情報を把握する保護者にとってのオアシス
特に男子の保護者の皆さんは共感していただけるはずですが、高校生ともなる と、子供は親に学校のことをほとんど話さなくなりますよね。
プリントは鞄の底で地層になり、 重要な行事や進路の話題も「別に」「忘れた」の一言で片付けられてしまっているのではないでしょうか。
私自身、高校時代に学校の行事を親に話した記憶は全くありませんし、親が学校に来た記憶もありません。
そんな「情報断絶」の状態において、PTAは唯一のオアシスです。
学校の内部事情や、公 式ホームページには載らない「今、現場で起きていること」を把握できる唯一のルートであり、親にとってこれ以上ない安心材料になります。
地域密着型ではない高校ならではの先輩保護者の生きた情報武装
受験費用や修学旅行準備など切実な悩みを相談できるリアルな情報網の構築
特に価値があるのは、経験者である先輩保護者が持つ「生きた情報」です。
「受験費用としていくらかかったか?」
「体育祭で準備したものはあるか?」
「修学旅行には何を持たせたか?」
「卒業式の衣装はどこで準備したか?」
こうしたデリケートかつ切実な悩みは、同じ学校に知 り合いが少ない保護者は、誰にも相談できず孤立しがちです。
インターネットでどんなに調べようともドンピシャな情報に出会うことはおそらく無いでしょう。
子供たちの情報網とPTAの情報網は質が違います。PTAで聞いた情報が子供との会話のきっかけになることもあります。
「ねえ、知ってる?卓球部がテレビに出るらしいよ!」
「吉田先生って、この近所に住んでるんだって」
当校PTAにも非加入者が一定数いるのですが、アテにできる情報源は子供と教員くらいしかいない訳で、いったいどうしてるのでしょうか、、、正直言って「ざ◯あみろ」という気にもなってしまいます。
PTAという場で、 先輩保護者と繋がれることは、もはや情報収集という名の「武装」に近いメリットが あります。
地域密着の小中学校と違って、高校の場合、近所のスーパーで同じ学校の 保護者に出会って耳寄り情報を教えてもらえる、なんてことはあり得ないのです。
負担の少ない大人の距離感と親として関わる最後の学校運営機会
役員経験者のノウハウが活かされる初心者に優しい高校PTA人間関係
深入りせず必要に応じて頼れる「大人のPTA」の心地よい距離感コントロール
「でも、やっぱり人間関係が面倒そう」と不安に思う必要はありません。
でも高校 PTAには、小中学校の役員を歴任してきたような「達人」がちょくちょく混じってい ます。彼らは運営のコツを熟知しているため、初心者はその流れに乗るだけでスムー ズに活動できます。
イベントが少ないため深入りしすぎず、それでいて必要な時 には頼りになる。
自分がどこまで深く関わりたいか、その距離感を自分でコントロー ルできるのが「大人のPTA」の心地よさです。
子供が自立する時期に訪れる人生最後のPTA参加の意義と実利
食わず嫌いを捨てて飛び込んでみたら、合理的で実利に満ちた高校PTAの世界
もし下にお子さんがいないのであれば、高校PTAはこれが人生で最後となる学校運営への参加機会になります。
子供が自立し、親の手を離れていく時期だからこ そ、最後にもう一度だけ学校の内側を覗いてみませんか?
これまでの「食わず嫌い」 を捨てて飛び込んでみた先には、かつて不快に感じたPTAとは全く違う、合理的で実 利に溢れた世界が広がっています。