
PTAの繰越金が余ったから学校に備品を寄付しよう、、、っていいの?
会計PTAの繰越金が余っているから学校に備品を寄付すればいいんじゃないの?! この記事の対象者 増え続けるPTA繰越金の使い道や、適正な保有額に悩んでいる役員の方 学校への備品寄贈を検討しているが、具体的な手続きや法的リスクがわからない方 会員が納得する形での会費還元や、透明性の高い合意形成を目指したい方 この記事でわかる事 繰越金の目安(予備費)の考え方と、会費減額などによる会員への還元方法 学校への寄付に必須となる「寄附採納手続き」の流れと、放置による事故リスク 周年行事への積立ルール化や、アンケート・総会を通じた納得感のある決定手順 「繰越金が毎年増えているけど、どう使えばいいの?」「学校に備品を寄付した いけど、どうすればいい?」 そんな悩みを抱えるPTA役員の方は多いのではないでしょうか。 実は、**PTAの繰越金や学校寄付は、ルールと透明性を守れば、子どもたちの学びを 支える強力な手段**になります。 本記事では、法的リスクを避けつつ、会員が納得できる進め方を、実務レベルでわか りやすく解説します。 PTA繰越金を適正化し活動と会費に還元する考え方 PTA繰越金はいくらが目安か:予備費の考え方 PTA繰越金は、年間支出の2〜3か月分ほどを残しておく考え方が一般的です。災 害や急な修繕にも備えつつ、必要以上にため込みすぎないバランスを解説します。 繰越金が多すぎると起きる不公平感とリスク 繰越金が膨らむと「現役世代の会費が将来のためにため込まれている」と感じる保 護者もいます。「余ってるなら会費を下げてほしい」という意見も当然出てきます。ですから不信感やクレームを招くことがある旨や、会員減少などのリスクを事前に理解しておきま す。 PTA会費の減額・一時免除で会員に還元する方法 繰越金が十分ある場合、PTA会費の減額や一時的な免除も選択肢です。中長期の収 支計画をつくり、無理のない範囲で会員へ負担軽減を還元する方法を考えましょう。私が関わった中では、コロナ時代に余った会費を図書カードで返金しました。 教育備品の更新や学習環境改善へのスポット支出 教室の扇風機や図書、ICT機器など、老朽化した学校の備品を更新することも有効な活用法のひとつです。児童が直接恩恵を受ける学習環境改善に、繰越金を計画的にあてる考えも良いでしょう。ただし、公立学校の場合、PTAから備品の寄付を受けるにあたっては、校長とPTA会長だけで決めて良い話ではありません。管轄の教育委員会に事前相談をして了解をもらうというのが正規の手続きになります。こうした事務が行われていない自治体もあるでしょうが、私の知る限り、都立の学校は原則としてPTAからの寄付を受け付けません。他方で区立の小中学校は受け付けます。おそらく教育委員会への事前相談もなされていないのでしょう。 PTAからの寄付については、私の関心の高い所であり、いくつか記事がありますのでご覧下さい。 PTAの寄付は強制?「真摯な同意」の裏 にある学校側の”おねだり”の実態とは? PTAから学校への寄付は違法? PTAの繰越金が余ったから学校に備品を寄付しよう、、、っていいの? 周年行事などに備える特定目的積立金と規約整備 創立記念や周年行事など大口支出には「特定目的積立金」が有効です。目的・期 間・上限額を規約に明記し、曖昧な積立にならないよう会則や細則の整備手順を解説 します。 PTA会計報告と監査で繰越金の透明性を高める 繰越金の妥当性を示すには、わかりやすい会計報告と監査が欠かせません。グラ フや前年度比較を使った説明方法、監査担当のチェックポイントもあわせて整理しま す。 PTAの学校寄付・備品寄贈と寄附採納手続きの基本 PTAが学校寄付・備品寄贈をするメリットと注意点 PTAが学校寄付や備品寄贈を行うと、子どもの学習環境が早く整う利点がありま す。昭和時代にはPTAからの寄贈品がグラウンドや体育館に沢山ありましたよね。 「勝手に置いていく」はNG:備品寄贈ルールの基本 民法上、寄付は一方があげる、他方が受領する意思決定をすることで契約が成立します。わざとやることは無いでしょうが、PTAで購入した備品を学校に勝手に放置するのは絶対に禁止です。良かれと思ったことでも、公立学校にはできないこともあります。何よりも、受領した学校は管理の手間を追うことになり、トラブルの原 因になります。学校や教育委員会の備品寄贈ルールを確認し、書面で合意を取ることが重要でます。 寄附採納手続きの流れ:学校長・教育委員会・自治体 多くの自治体において、本来、学校への寄付は「寄附採納手続き」が必要です。PTAと学校長との 協議、学校長と教育委員会での協議、PTA総会決議、自治体への申請書提出、寄附採納決定通知の受け取りまでの流 れを整理します。 手続きを怠った場合の管理責任・損害賠償リスク おおよそ考えられませんが、寄附採納をせずに設置した遊具があったとして、そこで事故が起きると、PTAが管理責任や損害賠償 リスクを負うことになりかねません。保険や安全点検との関係も含めて、想定される不利 益を解説します。 PTA予算と総会承認で寄付内容を明確にする方法 学校寄付や備品購入は、PTA予算に科目を分けて記載し、総会承認(議決)を得る ことが重要です。金額・品目・寄付先を具体的に示し、会員が判断しやすい資料作成 のコツを示します。 寄贈後の維持費・更新費を誰が負担するか決めておく コピー機やエアコンなどは、購入後の保守費用が大きくなります。PTAと学校、自 治体のどこが維持費・更新費を負担するか、寄贈前の協議と文書化のポイントを紹介 します。 任意団体としてのPTA繰越金・学校寄付と合意形成 PTAは任意団体:寄付の原資と使途のルールを確認 PTAは任意団体であり、会費や寄付金は会員の同意した目的にだけ使えます。任意 団体寄付として守るべき基本原則と、学校の公費との違いをわかりやすく整理しま す。余剰金や寄付金の扱いについてかいてあります。 会員アンケートとニーズ調査で寄付の優先順位を決める 何に寄付するかは、役員だけで決めず会員アンケートやニーズ調査で意見を集めるべきです。オンラインフォームを使えば、無理なく集計できますのでおススメです。 予算書・決算書への明記と情報公開のポイント 学校寄付に使う金額やPTA繰越金の動きは、予算書・決算書にわかりやすく明記し ます。摘要欄の書き方や、配布・掲示など情報公開の方法を工夫し、透明性を高める コツを示します。 総会での説明のしかたとPTA予算の議決プロセス 総会では、寄付の必要性と金額、繰越金の残高をセットで説明するとよいでしょう。スライド や資料例を用いながら、質疑応答の時間を確保し、PTA予算の総会承認プロセスを丁 寧に進めます。 非会員家庭への配慮と「全児童のための寄付」の伝え方 PTA非会員の児童も学校備品の恩恵を受けます。そのことを前提に、「特定家庭の ため」ではなく「全児童の学びの場を良くする寄付」であると、わかりやすく説明す る視点を整理します。 トラブルを防ぐための議事録・文書保管と見直し 寄付や繰越金の扱いは、後から疑問が出やすいテーマです。総会や役員会の議事 録、寄附願や自治体の決定通知をきちんと保管し、数年ごとにルールを見直す大切さ を解説します。 PTA改革を進めるために、ぜひ他の記事もご参照ください PTAの繰越金や学校寄付は、一度ルールを整えれば、子どもたちの学びを安全・公 正に支える仕組みになります。 本記事で紹介した「寄附採納手続き」「会員合意の取り方」「透明な会計報告」を実 践することで、信頼されるPTA運営が実現します。 さらに、PTAの効率化・健全化を進めるためのヒントとして、当ブログの他の記事 もぜひご参照ください。 「PTA会計管理と不正防止の基本」「PTA会計の年間スケジュール」「会計DX入門」な ど、現場で即役立つ情報が満載です。 PTAが「不安の種」ではなく、「子どもたちの未来を支える信頼される活動」にな るよう、私たちと一緒に改革を進めていきましょう。 続きを読む



