PTAの収益は税金の対象になるのでしょうか?
この記事の対象者
- バザーや地域のお祭りに出店し、その収益の税金をクリアにしたい方
- 会員への信頼を得るための適切な会計管理方法を学びたい方
この記事でわかる事
- バザーやお祭りの収益が「非課税」となる明確な理由
- 不正防止や次年度への引き継ぎのために、イベント収益を厳格に管理すべき理由
疑問:PTAバザーの収益は課税対象となるのか?

PTA活動、特にバザーや地域のお祭りへの出店による収益が、PTAの重要な財源 となっている例は少なくありません。しかし、「この収益には税金がかかるのではな いか?」と気になった方も少なくないでしょう。この記事では、バザーやお祭りでの 収益と税金の関係について、会計知識が少ない方にも理解いただけるよう、解説して いきます。
本回答の結論:PTA主催のバザーやお祭りの収益は非課税
結論から申し上げますと、バザーやお祭りなどの収益は原則として課税対象となりません。PTAバザーが非課税となる主な理由は、法人税法上の規定によるもので す。
税金がかからない理由:法人税法上の規定
PTAバザーが非課税となる根拠は、法人税法に定められています。法律の条文だ けでは理解しにくい場合もあるため、その背景にある考え方を順を追って説明してい きます。僕はPTAに詳しい元会計士なので、分かりやすく解説します。
法人税法の定義:収益事業とは何か?
法人税法では、課税対象となる事業を「収益事業」と定義しています。この「 収益事業」とは、販売業、製造業など、継続的に事業場を設けて行われる事業を指し ます。つまり、「継続的に」「事業場を設け」(自宅を排除するものではない)て行われる事業活動が収益事業に該当 します。これは、PTAの活動とは本質的に異なる点です。
バザーやお祭りは該当しない:継続的ではないし、事業場もない
PTAバザーは、多くの場合、学校や公民館・神社などの一時的な場所で行われます。年に数回程度の開催頻度であり、継続的に事業場を設けて行われるとは言えませ ん。この点が、バザーやお祭りが収益事業に該当しない理由となります。同じ理由 で、大学の文化祭でクラスやサークルで出店した場合の利益も課税の対象外です。
PTAバザーが収益事業に該当しない場合、法人税法の収益事業には当てはまら ず、申告納税は不要となります。PTAの活動はそもそも非営利目的であり、会費から支 出を差し引いた金額を利益として申告する必要はありません。この結論は極めて合理 的で納得がいくものだと思います。
法人税法第2条13項
人格のない社団等の課税の対象となる所得の源泉である収益事業の 範囲
この条文は、PTAにおけるバザーやお祭り出店のような一時的な活動を収益事業 として扱わないための重要な規定となっています。
PTAの会計処理における注意点
透明性と信頼性の確保:管理上の重要性
税務上の申告が不要だからといって、バザーの収益を「どんぶり勘定」にして 良いわけではありません。PTAの財源は、保護者の皆様から預かった会費で成り立っ ています。そのため、「損益状況を正しく把握すること」は、会 員に対する誠実な姿勢を示すだけでなく、役員自身を守ることにも繋がります。
特にお祭りのような比較的大きな現金が動くイベントでは、以下の理由から厳格な管理が求 められます。
不正や紛失の防止:
多数の人が関わる場での現金管理は リスクが伴います。複数人でのダブルチェック体制を整えたり、正確に記録を残すなどの工夫が必要です。
次年度への引き継ぎ:
「何がどれくらい売れて、いくら 利益が出たのか」という正確なデータは、来年の出店準備・仕入、予算編成や開催規模を検討するため の貴重な資料になります。
説明責任:
総会などで収益について質問を受けた際、根拠のある数字で即答できる体制が信頼を生みます。
効率化の鍵:会計ソフトの活用
私が開発したsmartPTA では、早ければお祭の当日に品目別の損益状況を簡単に 集計し、 グラフ表示することもできるシートを用意しています。渾身の力作ですから是非お試しください。